原稿

原稿

「マトリックスの真実」「おカネの真実」「空前絶後の社会運動」「志の世界」「大震災の前線」「右傾化選挙の中で」
世の中の根本的な仕組み、神とは、支配とは、おカネとは、社会とは、人間とは、・・・根源から、そして、前線から、書きました。
読んで面白いと思った方は、どんどん転送やコピー配布をして頂ければ幸いです。


2008/10/30

格差の根源と恐慌からの脱出法

 20世紀初頭、シルビオ・ゲゼルという在野の経済学者は、考えました。

「すべての自然物と同じ様に、お金も、老化して、消えてゆくのが本来の姿だ。」

 

 カール・マルクスは、格差の原因は、生産手段の私的な所有にあると考えましたが、ゲゼルは、金利こそが現代社会の問題の根源だと考えたのです。

 

 1932年、世界恐慌の最中で、シルビオ・ゲゼルの理論を実践した町がありました。オーストリアのチロル地方都市にあるヴエルグルという町です。当時、ヴェルグルは、人口5000人の内、失業者は400人に達し、町の財政は破綻していました。町長のウンター・グッケン・ベルガーは、町議会に図り、自分の町だけで使える通貨を発行することにしました。つまり、町は事業を興し、失業者に職を与え、その報酬を「ヴエルグル労働証明書」と言う通貨で払ったのです。この通貨の裏側にはこのように書かれていました。

「溜め込まれて貨幣循環しない貨幣は、世界を大きな飢饉、人類を貧困に陥れた。労働すればそれに見合う価値が与えられなければならない。お金を一部のものの独占にしてはならない。この目的の為にヴエルグルの労働証明書は作られた。貧困を救い、お金を循環し、仕事とパンを与えよ。」

この通貨を使うには、月初めに額面の1%相当のスタンプを購入して張り付なければいけないこととしました。つまり、このお金は、1ヶ月毎に1%ずつ価値が減っていくのです。だから、この老化するお金を手にした人は、出来るだけ早くこのお金を使おうとしました。

町の公共事業の給料として支払われた「労働証明書」は、異常な勢いで流通し、通常の通貨の何倍も回転して経済活動を刺激しました。町の経済は息を吹き返したのです。この「労働証明書」はやがて公務員の給料にも支払われ、銀行にも受け入れられるものになって行きました。そして、ヴエルグルの成功を見て、周辺の町でもこの通貨の採用を検討し始めました。しかし、オーストリア政府は、1933年9月、通貨の発行権は、国家の独占的権利であるとして、この発行を禁止してしまったのです。この世界でも例の見ないお金の実験は、わずか13ケ月で幕を閉じ、町の経済は再び混乱状態に戻ってしまいました。

 

 現在では、電子マネーの確立で、減価するお金をよりスムーズに流通させることができます。恐慌の脱出方法と、地域社会の自立のエッセンスが、このヴェルグルの実験の中にあります。

 

2008/10/08

拝啓

拝啓

 

佐々木重人と申します。

 

小学生の頃、私は、片道三キロの山道をとぼとぼ歩きながら、いつも考えていました。

「なんとせば、過疎をなくして、ここをにぎやがにできるべが・・・・」

私は、ずっと一クラス十1人で、小学校、中学校を過ごしました。そして、中学校を卒業した頃、生活苦から私の家族までが、故郷・五城目の恋地を離れなければなりませんでした。私は、生まれた場所が大好きだったので、本当に、悲しくて、悔しい思いをしました。

 

子供の頃の思ったことは、ずっと心の奥に残りませんか?

大学を卒業してから、東京の大きな商社に勤めて、世界三〇カ国ちかく仕事で訪れました。とても、恵まれた社会人生活を送っていても、私は、子供の頃の思いが消えなかったのです。

 

だから、私は故郷に戻ってきて衆議院選挙にでました。これまで、二回、頑張りましたが、相手は、とても強くて勝てませんでした。ここは、候補者を募集しても、誰も応募しないような全国でも指折りに厳しい選挙区です。でも、いつも、予想を上回って身に余るほどの票を頂きました。選挙のたびに人の温かさをしみじみと感じました。

 

前回、小泉旋風に敗れて、途方に暮れているとき、ある支援者の方が言いました。「俺は、無所属でも応援するから頑張れ!石の上にも三年だ。たった二年で捨てる志は、志と言わない。」

とめどなく涙が出てきました。そして、その時、決意しました。真に自立した本物の政治家になろうと。

 

政党の利害で選挙区の取引まで行われていますが、私の故郷は一つしかありません。負けたら他の選挙に出るという気には、どうしてもなれないのです。

 

「経済の自立がなければ、思想の自由も、行動の自由もない。」

こういったのは、坂本竜馬です。

 

私は、真の自立のために、道を探しました。

 

例えば、地元の友人を手伝って比内地鶏を東京で売り歩いたこともありました。この日本一高級な鶏を売るのは、本当に難しいのです。これほどのブランドを築き上げるのには、どれほどの努力があったのかということがよく分かりました。

あの比内地鶏偽装事件では、政治家が会社の役員をしていましたが、ただ、責任逃れをしていました。残念なことです。

 

そうやって、色々な試みをしているうちに、私が総合商社や経営コンサルティング会社で培った知識やネットワークは、秋田の人達に役に立てられることが分かってきました。

 

今回、大館のある企業から依頼されて、東京の友人達に出資を募って、バイオ関係の事業を立ち上げることができました。頑張って沢山商品売って、地域の皆さんに働く場所を作りたいと思います。

 

秋田を元気にする方法は、はっきりしています。秋田でいいものつくって外に売るしかないのです。そうやって、働く場所をつくって収入増やしていくしかないのです。

もう国には借金しかないので、補助金をあてにして役人を頼ってもどうにもなりません。官僚は、ものを作って売った経験がないので、これからは、全く役に立たないでしょう。

 

そうです。秋田も自立した経済をつくらなければならないのです。

ご存知のように、私たちの故郷は、日本で一番、自殺率、高齢化率、人口減少率の高い地域です。生きがいをもって働く場所がないことが、一番大きな理由です。

 

船井幸雄という私の師匠は、「経営の神様」という異名をもつコンサルタントです。ゼロから売上100億円のコンサルタント会社をつくり、世界で最初に、株式上場させた人です。その師匠と、一緒に本を出すことができました。「天皇祭祀を司っていた伯家神道」(徳間書店)、間もなく全国の書店で発売されます。今の政治は、プロレスの興行と何ら変わらない茶番劇です。この本は、日本古来の帝王学、本来の政(まつりごと)を皆さんに伝えたいと思って書きました。是非、ご一読ください。

 

私は、税金を生活費にして、来る日も来る日も一軒一軒まわって、人気取りをしても、誰の役にも立たないことがよく分かりました。それより、実際に、事業を興して、売上をつくる方がはるかに役に立ちます。

 

 日本人が一番嫌いな職業、一番なりたくない職業は、政治家だそうです。初めて選挙に出てから、五年になりますが、私も、ほとほと政治家が嫌いになりました。政治家は、平気で嘘をついて人を裏切るということを身をもって経験しました。

 

 そして、国会議員という職業が、二世と役人、組合幹部の特権になってしまっています。人生で一度も苦労したことない人ばかりですので、庶民の苦労など、分かる筈がないのです。そういう人を選んでも、庶民の生活が良くなるはずがありません。

 

 私が、歯を食いしばってでも政治を続けるのは、とりもなおさず、庶民の政治を実現して、経済的に自立した豊かな故郷をつくりたいからです。目先の風や、党利党略に惑わされて、自分の信念を曲げたり、簡単にあきらめたりは、絶対にしません。

 

 こういう思いと覚悟で、私は、政治を続けていきます。必ず、あなたの暮らしが良くなる政治を実現しますので、ご支援をよろしくお願いいたします。

 

敬具