安部芳裕さんが、次の総選挙に向けて、消費税増税撤回、反TPP、脱原発のネットワークづくりを始めるということで、久しぶりに、何度か会って意見交換しています。
私は直近3回の総選挙にでました。もともと保守地盤の強いところで、勝ち目がないから誰も出ない選挙区でした。世の中変えるために自分が礎になれればと思って出ました。1回目、予想外の得票をして次の議席がみえてしまったことで、内外から散々足を引っ張られることになります。(笑) 2回目、郵政選挙で負けた後、3回目は民主党の公認がとれなくても、無所属でも出ると菅さん達の前で宣言して、結局、本当にそうしました。なぜ出たのかっていうと、とどのつまり、民を見捨てられない、裏切れない、だから、民に引導渡してもらえれば本望だと思ったからでした。私の故郷は、人口減少率、高齢化率、自殺率全国ワーストワンの地域です。3回目の選挙の最終日、惨敗することは分かっていて、沿道に出てくれた人全員に土下座して票をお願いしました。心の中では、全員にありがとうって言いました。長く苦しい日々がようやく終わる・・・。一日中、涙が止まらなかった。そして、やり切った後に残ったものは、ただただ至福感でした。人生かけてすべて差し出して誰もやらない馬鹿げたことやってしまったけど、結局、この至福感を得るためだったんだと納得しました。
選挙で、私は、きちんと現代社会の抱える問題の解決策も提示しました。解決策は確かにあります。それでも、民が私を選ばなかったのだから、私に責任はないと言えないことはないです。そして、歴史上、世の中変えた人間はいない、ガンジーはそれに該当するかもしれないけど・・・、だから、自分ができなくたって、まぁ、無理もない。
いい社会の仕組をつくるには権力が必要で、その権力を得るためには、妥協をくり返して志を曲げていかざるを得ない。そして権力を手にした時、志のかけらも残っていない・・・。これが政治家のお決まりのパターンです。
稲森和夫さんが、意志決定の際には、そこに私心がないかをとことん追求すると本にかいていました。宮沢賢治風に言えば「あらゆることを自分を勘定に入れずに・・・」ですね。政治家も当然そうあるべきで、本来、一切の身びいきをやめるべき立場にいると思いますが、私が政治やってる間、残念ながらそういう政治家に出会うことはありませんでした。
消費税もTPPも既定路線といっていいです。これが導入される本当の目的は、収奪と支配を強めること。これによってもたらされるものは、失業者と低賃金労働者に過ぎません。社会はますます荒れます。99%の人にとって不利益な政策ですが、メディアに操作されて、「財政破綻を防ぐためにはやむを得ない」とか「競争で経済を活性化させた方が豊かになる」と刷り込まれてしまうので、半分くらいの人はこれに賛成してしまいます。政治家では、真実に気付かずに、メディアの情報をオウムのように唱える人と、真実は知っているけど自分の立場を守るために、魂売って政策を推進する人に大別されます。そもそも、理解力や分別がある政治家って、本当に少ないと言えます。彼らがパフォーマンスとして枝葉の部分で議論を戦わせることで、既定路線はますます既成事実化していきます。最近では、自分の立場をなくすことが分かっているのに、既定路線を推進してしまう政治家まで大勢います。それほど、道から外れた時の制裁が怖いのでしょう。
原発に関しては、放射線被ばくが人体に与える影響が実際にはどれほどのものか、私は、はっきりと見えていませんが、でも、そもそも、自然エネルギーの量が膨大にあって、それを何ら問題なく電気に変えることができるのだから、原発は不必要なのです。発電コストが安いというのは嘘で、突き詰めると、原発の目的は、核兵器の原料にしかならないプルトニウムの製造工場に過ぎないのです。それでも原発が必要だといっている理由は、利権しかありません。
何はともあれ次の総選挙では、多くの国会議員が落選して、もう二度と戻ってくることはないでしょう。そういう現実を踏まえて、これまで魂売った、民を売ったという自覚のある政治家は、ぜひ「自分は間違っていた」と悔いて、民のために、子供達の未来のために、勇気を振り絞って、消費税の増税をとめてください。原発もやめてしまいましょう。
どうぞ、よろしくお願いします。